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声は人を繋ぐ

以前、ボイストレーナーの小泉誠司先生から「目標とする歌手をみつけて徹底的に真似すること」とアドバイスをもらったとき、何人かのブラジル人歌手と一人の日本人歌手を思い浮かびました。ハイファイセットの山本潤子さんでした。彼女のように力みのない透明感と深みのある声で海外の様々な曲が歌えるようになりたいと思いました。


これまでも何度か体験してきましたが、想いが強いと引き寄せる力が生まれることを再び実感した出会いがありました。


去る6月に出演した鎌倉ワールドラジオを聴いたというお客様が7月のパクチーライブに初めておみえになりました。了さんとおっしゃいます。


「昔から様々なジャンルのアーティストを聴いてきました。マイアミサウンドマシーンも以前は好きでその流れでグロリア・エステファンの Tu Fotografiaも聴いて知っていました。ラジオから貴女の歌う Tu Fotografía が聴こえてきたとき、グロリアエステファンの肌にべとっとまとわりつくような歌い方と違い、爽やかで透明感がある声に惹きつけられました。ハイファイセットの山本潤子の声に似ていると思いました。」

なんて嬉しいご感想でしょう!!


了さんは9月のmokichi wurst cafeにも来てくださいました。

7月にお会いしたとき、弟さんはピアニストの大野眞嗣さんで、今年ヤマハミュージックメディアより「『響き』に革命を起こす ロシアピアニズム」という本を出版されたばかりだと伺っていました。


ライブ終了後、了さんと鈴木大介さんと3人で立ち話になりました。

大介さんのプロフィールをご覧になった了さんが「僕の弟もマリア・カナルス国際コンクールで特別賞を受賞しました!」と切り出されて会話が弾み、大介さんが同賞3位を受賞された時のバルセロナでの体験も興味深く語ってくれました(大介さんのお話はすべて実体験に基づいていて面白かったです!)。インターナショナルな音楽の話題が展開され、私は圧倒されるばかりでした。


了さんは7月のライブのあと私のCDを弟さんにもプレゼントされ、「とてもいい」と感想を述べて下さったそうです。大変光栄です。


みるみるうちに素敵なつながりが拡がっていきました。

藤沢市内で美容院を経営されている了さんは、お仕事中も私の音楽を愛聴しているそうです。嬉しい限りです。


「お客様とは長く付きあうと約束しました。高齢化して施設に入るかたもおられるので出張カットのために必ず空けている日があります。」


美容を通してお客様の人生に最後まで寄り添う了さんのモットーに心を打たれました。

都内からもお客様が通ってこられるほど人気の美容院の理由が具にわかりました。


私も音楽を通して、聴いてくださるかたの人生に長く寄り添っていきたいです。

寂しい時、嬉しい時、悲しい時、辛い時、私の声で心が和んでもらえるならこんなに嬉しいことはありません。

私が山本潤子さんの声に惹かれたように、私の声も皆さんの心に届くよう、トレーニングを重ね、より一層磨いていきたいです。


写真は、読みかけの小説「燃える秋」です。


1978年に映画化され、音楽を担当したのが武満徹氏でした。

同じタイトルの曲をハイファイセットが歌って大ヒットしました。大介さんの演奏、素敵でしたねー。

私は武満作品から選曲する際、この曲にするか迷いましたが、谷川俊太郎が好きなので「三月のうた」にしました。

いつかこの曲も歌ってみたいです。


今月、「燃える秋」を携えてちょっと旅に出てきます🍀

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