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寝かせてよかった!

時にはすぐに対処せず静観する方が良いこともあります。


去年の9月末、Facebookの個人アカウント使用を無期限中止にしました。

理由は、亡父の生まれ故郷にある膨大な相続土地の登記変更手続きに集中するためでした。PC開くとついFacebookを見てしまうので、強制的に見ない状況を作りました。


父が2011年、母が2012年に他界し、父の故郷にある何百年も前から代々相続されてきた山林田畑計95筆を姉と私が相続しました。名義人は父、祖父母、曾祖父のものまであり、全ての不動産の名義変更を行うには気の遠くなるような作業が待っていました。2013年に曾祖父の除籍謄本を取得するところまではやってみたものの、署名捺印が必要な見知らぬ親戚が相当数いることがわかり、焦らずゆっくり腰を据えて取り組むことにしました。当時、登記簿は依然明治時代に作られた公図のままでした。


都心部に住む方々にとっては俄かには信じ難い話かもしれませんが、全国には明治時代の公図のままの土地が半分近く残っています。公図を新しく作りなおすために国は昭和26年に地籍調査を開始しましたが、令和元年時点で進捗率はまだ52%です。田舎の土地は後まわしにされ、うちも例にもれず、両親の他界後2016年になって漸く順番がまわってきました。開始から実に65年後です。


地籍調査に立ち会った時の模様を詳しくブログに書いていますので、ご興味のあるかたはよかったら読んでみてください。自分のルーツを辿る山の中の探検はとても楽しかったです。「縁とはかくも不思議なもの その2


地籍調査が終わり、確認作業も済み、2019年の暮れ、自治体からようやく新しい公図が全て整ったとの連絡が入りました。同じ地目で隣り合わせの土地は合筆され、95筆からなんと54筆にまでスリム化されました!!

ついに、名義変更手続きを行うべき時がきたと覚悟を決め、重い腰を上げました。


ところが、翌年パンデミックが始まって故郷に帰れなくなり、上げた腰をまた下ろすことになりました。


秋になっても感染拡大収束の兆しは見えず、遠隔でもできる範囲で書類作成にとりかかろうと再び腰を上げましたが、その直後不測の事態が次々と起こって対応にまわり、再び名義変更手続きは後回しとなりました。


この度重なる後回しが、思いもよらず吉と出ます。


今年に入り、新聞で相続登記に関する法改正案が国会に提出される動きがあると知りました。去る3月、同法改正案が衆議院で可決され、そして、4日前、参議院も無事通過し成立しました!!!

これにより、相続人が複数人にわたる土地はそのうち一人が申請すれば簡易の手続きで済むようになり、望まない土地の相続については条件付きで国庫に帰属できる選択肢が増えることになるそうです。

なんという朗報でしょう!!!


待てば海路の日和あり!!

果報は寝て待て!!

急いては事を仕損じる!!


待ってよかったです。


2024年に施行予定だそうで、今度は逆に期限内に変更手続きを行わないと過料が発生します。文句なしの待ったなしです。


8年間ずっと消さなかった「やることリスト」の項目をやっと消せる目処が立ちました。よし!


🍀今日の一枚は、相模川沿いの土手より。遠くに富士山が見えます。

故郷は遠いなぁ

母を探して三千里のマルコの心境です😢

あ、探してじゃなくて、たずねて、でした😅


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