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一歩ずつ

コロナ禍で家のメンテや片づけに取り組んだかたも多いだろう。


私も例にもれず、長年ほったらかしていた庭や犬走りに手を入れた。


庭には長い間夫が放置していた土嚢が12袋重ねてあった。 以前夫が使っていたプラスチック製のコンポストでできた土や、庭に生えた草などが入っていた。

いつか片付けてくれるだろうと思っていたが、 当面処分する気はないことがわかり、自分で何とかすることにした。気になるか、気にならないか問題である。気になる方が何とかしなければならない。

一つ一つ根気よくふるいにかけて、土と草木とゴミにわけて土嚢を減らしていった。

元々庭の地面が傾斜していたので、ふるいにかけた土は水平をとるために使った。

最後の一袋を片付け終わったときの達成感は半端なかった。

庭が見違えるようにスッキリした。

まだ完成形にはほど遠いので写真は後日…


お次は、西側の犬走り。

数年前、防犯砂利の下に敷いていた防草シートがボロボロになり、草が生え無残な姿になっていた。

軽石みたいな防犯砂利を一気に回収して産廃に出せば済む話だが、まだ使えるものをゴミにしたくはない。

砂利をふるいにかけても、草やゴミも残るので、一つ一つ手でとることにした。

一日30分~1時間と決めて作業した。


昨年、田舎の山の管理のことを考え始めて今年一月に参加した林業研修で、南足柄市に移住したHさんというかたと知り合った。

Hさんが「少しずつでも作業を続けていれば必ずゴールにたどり着きますよ」と言われたのが心に響いた。砂利を拾いながらHさんの言葉を幾度となく思い出し、この作業は、今後田舎再生に本気で取り組む根気が自分にはあるのかを見極める、いわば試金石のようなものだと思った。たったこれくらいの作業もやり遂げられないなら、山の管理なんかできるはずがない。

そう自分に言い聞かせながら地道に取りくんだ。


隣地との境界線にはダイコンドラをグラウンドカバーに選び、等間隔に植えた。

約半年後。

素人仕上がりだが、何とかスッキリした。

ダイコンドラは良い感じに育った。

以前の薪小屋は夫作で数年がんばったのだが、段々傾いてきて隣家の車に倒れる危険性が出てきたため、業者に依頼してやりかえてもらった。

元々私は庭を塀で囲んでプライベートな空間が欲しかった。しかし夫は庭が丸見えでも平気なタイプだ。

結局、一昨年に作ったパーゴラにつなげて「強度を高くする」目的で私の案が採用となった。

意見の相違があるときは落とし所をみつけるのがポイントだ。



これでいつでもパジャマのまま庭に出られるようになった。


リサイクル砂利は薪ラックの下やエアコン室外機前に敷き詰めた。

軽石のような防犯砂利は処理が大変だったので金輪際買うことはもうないだろう。


ちなみにこちらの薪ラックは既製品を3セットみつけて購入し、夫に設置を依頼した。

夫の「自分でやりたい欲」を満たすことにも成功。

ひとまず、目標達成。


先週、広島に帰省し、長年の懸案だった亡父の不動産名義32筆分を自分名義に変更した。

亡祖父母と亡曽祖父名義は令和6年度の法改正後に着手する。

田舎再建に向けて、ついにスタート地点に立った。これから長く険しい道のりが待っているが、一つ一つ取り組んでいけば、必ずゴールに辿り着けると信じている。

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