娘の小学校で朝の読み聞かせを担当するようになって今年で4年目です。 夏休み明けの当番で、いちどぜひ読んでみたいと思っていた本を選びました。それは「ルリユールおじさん」と言うタイトルの絵本です。
去年2月、茨城県日立市で開催したCD記念発売ライブにお越し下さったお客様から教えていただきました。
お客様はこの絵本との出会いがきっかけで絵本カフェをはじめられたと伺い取り寄せて読みました。
思った通り、静かな感動を与えてくれたとても素敵な絵本でした。
本を大事にする少女と、その少女の気持ちを優しく包み込む製本職人のおじさんとの心温まるお話です。
読む練習をするとき、どうしてもあるページだけまともに読むことができず、どうしても詰まってしまって、
何度練習しても、克服できませんでした。
それは、ルリユールおじさんが子どもの頃、お父さんから製本技術を教えてもらった想い出を回想するシーンでした。
本番は子ども達の前だし、なんとか大丈夫かな、と思ってのぞんだのですが、やはり、湧き上がってくる涙で詰まってしまいました。
おそらく、子供達にとって泣きながら絵本を読むお母さんを見るのは今回が初めてだったかもしれません。
母親がお友達の前で泣いてしまったことで、娘が恥ずかしい思いをしなかったか、帰宅するまで心配でした。
ほんとは恥ずかしかったかもしれませんが、娘は「大丈夫だよ」と言ってくれました。
子供達からは「とても感動しました」という感想を書いたメッセージをいただきました。
感情をさらけ出してしまった大人を、子供達は優しく受け止めてくれました。
子ども達の方がよほど大人で、私は子どものようだと思いました。
子ども、大人、と、ひとくくりにしてはいけない。
開き読みの活動を通して、子ども達や絵本から気づかされることがたくさんあります。